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T-TRAKモジュール規格へのよくある質問
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目次/リンク
このページは主に「T-TRAK標準規格(日本語訳)の補足説明」を記載しています。 T-TRAKモジュール規格は[T-TRAK標準規格]のページを参照願います。 |
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1. T-TRAKあるいは、T-TRAKモジュール規格は路面電車の為の規格ですか?
いいえ。T-TRAK alternate (track spacing 33mm):複線間隔33mmは、路面電車に特化していません。※複線間隔の話は後述いたします。
2.T-TRAKモジュールで新幹線の走行は可能ですか?
風景に似合うか否かの観点を別にすれば、やや苦しいですが、
T-TRAK alternate (track spacing 33mm):複線間隔33mm では走行可能です。
大柄のE1系/E4系の曲線モジュールのすれ違いはギリギリなので
やめておいた方が無難、といったところです(実験してみましたが、停止状態で隙間が2.5mmくらいしかありません)。
T-TRAK alternate (track spacing 33mm)は、元々日本の新幹線のような、
高架主体の高規格高速電気鉄道を想定した規格ではない、ということをご理解いただけると良いかと思います。
※複線間隔の話は後述いたします。
3. 路面モジュール規格とT-TRAKモジュール規格は同じものですか?
答えはYesでありNoなので話はややこしいです。
T-TRAKモジュール「レイアウト」と路面モジュール「レイアウト」は別のもの。 ただし、両規格の直線モジュールは、互換性があり、混在運用可能。 「レイアウト」ではなく「モジュール規格」の話になると、 全く別のものとは言いがたく、T-TRAKモジュール規格の中に両者は含まれる、といったところです。 解り難くて申し訳ありません。 詳しくは[路面モジュール規格とT-TRAKモジュール規格は同じもの?]を参照願います。 ※2017/04/08 ホビーセンターKATOで開催された「T-Trak Labo Vol.1」で「T-TRAK standard (track spacing 25mm)」は「T-TRAK 25」、 「T-TRAK alternate (track spacing 33mm)」は「T-TRAK 33」と呼ぶのがよいではないか?という話になりました。 4. T-TRAKモジュール規格の複線間隔は33mmですか?
いいえ。複線間隔25mmと33mmの両方が世界標準規格です。
ただし、「alternate (track spacing 33mm)」のような記述を省略し、単に「T-TRAKモジュール規格」と言った場合、
一般的には、複線間隔33mmを指します。
何故か、これを勘違いして、複線間隔25mmが世界標準規格「ではない」と言う話がたまに出てくるので困っています。
両方が世界標準規格であると[T-TRAK標準規格](原文:T-TRAK Standards)に明記されています。
5. T-TRAKモジュール規格の直線モジュールの奥行きは355mmですか?
いいえ。T-TRAKモジュール規格に奥行きは定められていません。
355mmを超えないことが規格です。また、端的に言うと「奥行きは作りたい風景や置く建物による」(=作者の自由)と述べています。
何故か、これを勘違いして、355mmが世界標準規格と言う話がたまに出てくるので困っています。
2011年から2014年までのttrak.orgのwebページでは、今で言うところの二枚組:double(12-1/8")を標準直線としていた時期があり、 たしかに今と規格が違うのですが、その時の奥行きは8-1/4"(約210mm)です。 いずれにせよ、「355mmが世界標準規格」という話には根拠がありません。 現在の規格は[T-TRAK標準規格](原文:T-TRAK Standards)に明記されています。 6. モジュールの高さはレール面基準ですか? いいえ。全く別の規格であるN-TRAKは、レール面(床から、「レールの上」まで)が高さ寸法ですが、 T-TRAKモジュール規格は、その元になった路面モジュール規格と同様、 ボード面(机の上から、「ユニトラック道床の底面 または モジュールのボードの上」)までです。 N-TRAKのつもりでいると間違います。 勘違いすると、ユニトラックの厚み分狂い、最悪接続できなくなりますので、注意してください。 繰り返しますが、T-TRAKモジュール規格では、レール面基準寸法は誤りです。 詳しくは[T-TRAK標準規格](原文:T-TRAK Standards)を参照願います。 7. T-TRAKモジュール規格の建築限界を教えてください。
T-TRAKの規格ページ「T-TRAK Standards」には記述がありません。
記述が無いので、モジュール式レイアウト:N-TRAKの規格が出ている
NMRAの建築限界を見てみました。
NMRAのNゲージの建築限界は、 NMRA Standared Clearances S-7 (の N Scale)です。 ※時代が変わるにつれて実物の建築限界(AAR : Association of American Railroads) が大きくなったので、 NMRAは走行する車両の時代設定に合わせて、建築限界を定めています。モジュールの製作時期ではありません。 Old Time : 古典、Classic : 旧型、Modern : 現代 の3つがあります。 NMRAの建築限界のA、B、...の意味は http://cid.railfan.net/gauge.html に解説が出ています(英語サイト)。 外国型を含め、なんでも走らせたいとなると、NMRAのModern Dimensions:現代の寸法を採用するしかありませんが、 複線間隔が33mmなので、厳密にはModern Dimensionsの幅 A 17mmをクリアできません(Aは16.5mmしかとれません)。 日本型の在来線が快適に走ればよいというのであれば、私個人の意見としては、KATOユニジョイナーはずしの寸法(建築限界)で十分ではないかと思います (メーカー公式ですし)。 KATOユニジョイナーはずしの寸法(建築限界)とNMRA Standared Clearances S-7を見比べてみたところ、 Classic : 旧型と近似しています(※Classicは1969年より前と後で若干寸法が違いますが)。 KATOユニジョイナーはずし≒NMRA Classic と言うのは少々乱暴ですが、KATOユニジョイナーはずしから少し余裕をみた建築限界にしておけば、 NMRA Classicはクリアする、と考えて良さそうです。 以下は、NMRA Standared Clearances S-7の3つと、路面モジュール、KATOユニジョイナーはずしを比べた図です。 規格に記述が無いので、どれが正しいということは言えないのですが、上記を参考にしていただければと思います。 建築限界については、調査と検討が必要かもしれません。 なお、TOMIX単線用架線柱等、一部の製品は、NMRA Standared Clearances S-7 の N Scale Modern Dimensionsや KATOユニジョイナーはずし、 路面モジュール規格の建築限界の高さ方向44mmをクリアできません(それより低いです)。注意してください。 補足 NMRA 現代よりもさらに大きな建築限界をオーストラリアのT-TRAKでは採用しています。 Australian T-TRAK-N Guidelines 8. T-TRAKモジュールで勾配をつけることはできますか?
T-TRAKの規格ページ「T-TRAK Standards」には記述がありません。
N-TRAKのmain line(本線)は勾配禁止ですし、T-TRAKの元になった路面モジュール規格も勾配禁止です。
暗黙の了解として、禁止とお考えください。
9. 電気配線は青・白・白・青です。一方、KATO 複線プレートフィーダー線路は、青・白・青・白です。使いにくいと思いますが?
仰る通り、KATO 複線プレートフィーダー線路はそのまま使えません。T-TRAKモジュール規格が制定された時には、
KATO 複線プレートフィーダー線路が市販されていなかったので考慮されなかったからです。
青・白・白・青になった経緯の一つは、一台のコントローラーで内線・外線の両方が制御できるようにした、
というのがあるそうです。また、青・白・白・青のおかげで、ループモジュール(ドックボーンモジュール)が
可能になった、という利点があります。
どうしてもKATO 複線プレートフィーダー線路を使いたい場合は、内線のコネクタを分解して逆にはめなおすか、 ケーブル(電線)を一旦切断して、交差接続してください。 A4パネルを利用したT-TRAKモジュール作成方法に青・白・白・青に変更する方法を掲載しておりますので、 よろしければご覧ください。 また、ホビーセンターKATOから発売されているモジュールセットには、 内線用に配線を逆にしたコネクタが含まれます。 詳細はホビーセンターKATO T-TRAK ボードのページを参照願います。 10. KATOユニトラック以外の他社製のレールは使用可能ですか?
接続部はKATOユニトラックと決まっていますので、他のレールを使わないでください。
それ以外は自由ですが、初心者は全てユニトラックを使うことをお勧めするとttrak.orgは述べています。
11. モジュールの中にポイントを設置することはできますか?
T-TRAKの規格ページ「T-TRAK Standards」には記述がありません。
実際問題として、ヤードや大規模な駅でポイントが無いとは考えられませんので、
設置可能と考えてよいと思います。
ただし、渡り線やクロスはトラブルが多いので、よく考えてから設置することをお勧めします。
「走行に支障があるモジュールはレイアウトから外される」というのが、モジュール式レイアウトの原則です。
12. 初心者です。標準直線:singleと二枚組:double以上のサイズのどちらを作るのが良いですか?
[T-TRAK標準規格]にも記述がありますが、
標準直線:singleモジュールは、小型、保管が簡単、輸送が容易というT-TRAKの魅力が最も発揮されるサイズです。
実際問題として、一人で電車で運ぶとなると、標準直線:singleモジュール2個、あるいは
二枚組:double一個くらいが限度で、それ以上は苦行/よほど考えないと周りの迷惑になります。
それ以上の大きさ、あるいは、組モジュール複数は、自動車使用が前提ではないかと思います。
標準直線:singleモジュールは小さすぎて、初心者には思ったような風景が作りにくいように思える、 という側面はたしかにあります。ただし、それは駅やヤード等を思い浮かべていませんか? 単なる沿線の風景と考えると、標準直線:singleモジュールはなんとか根気が続くサイズなので、初心者でもすぐに作成でき、 ベテランでは、細かく作りこむことができるサイズです。実際に、小中学生対象のモジュール製作教室を何度か行っていますが、 生徒の皆さんは、1日で標準直線:singleモジュール一枚を、単なるベニヤ平原ではなく、シーナリ付きで完成させています。 13. 高架線や橋といった、地面(?)を下げたモジュールは製作可能ですか?
可能です。制限ありません。
14. フィーダーはモジュール毎に設置しなければなりませんか?
[T-TRAK標準規格]に明記されています。フィーダーはモジュール毎に設置してください。
フィーダーをつけないモジュールは、 各モジュールにフィーダーが設置されており、様々な配置が容易で電気的なトラブルが少ない、 というT-TRAKの利点を損ねます。
15. モジュールベースは市販されていますか?
ホビーセンターKATOから標準直線:singleモジュール、二枚組:Double とコーナーモジュールが発売されています。
詳細はホビーセンターKATO T-TRAK ボードのページを参照願います(どういうわけか、レール位置を手前から37mmと記載していますが・・・)。
それ以外ではホビダスで北野工作所製の路面モジュール用レイアウトボード が発売されています。今のところ、路面モジュール用レイアウトボードだけですが、イベント時には、それ以外のサイズが発売されることがありますし、 受注生産で作ってくれるようです。 また、アメリカでも市販されています。T-キット:T-Kitsが有名でしたが、2018年ごろ市販されなくなってしまいました。 2019年03月現在、 CMR Products が各種ボードのキットを発売してます。 標準直線:singleモジュールでしたら、元になった路面モジュール同様、世界堂/ユザワヤ/東急ハンズ等の画材店等で安価に入手できる(ユザワヤだと500円以下) A4パネル (※リンクは例:ユザワヤ) の両方端に5mmの角材か板を貼ればおよそ308mmで、これで十分です(奥行きは210mm)。 脚は、ボードの裏に六角高ナット(長ナット)を接着し( コニシ ウルトラ多用途SU が良いとのこと)、 ボルトを使用するのが簡単です。 六角高ナット(長ナット)は、 M6 30mm以上(6mmボルト用/高さ30mm) (※リンクは例:検索結果)、ボルトは70mm以上あれば、70mm-100mmに収まります。 一本のボルトで間に合わないならば、複数の長さのボルトを用意すれば解決しますが、 実際問題として、日本では100mm以外の高さで接続することはまずなく、 100mm±5mm以上の調節ができれば接続には困りません。 A4パネルは500円、5mmの角材か板は100円程度。六角高ナットとボルト4セットで500円程度(※ステンレス製は高いです。鉄/クロムで十分です)。 一枚あたり1000円ちょっとで簡単に自作できますので、試してみてはいかがでしょうか? ※モジュールベース供給者のご商売の邪魔をする意図はありません。 A4パネルを利用したT-TRAKモジュール作成方法も掲載しておりますので、 よろしければご覧ください。 16. 高さが路面モジュールと若干違うようですが?
上限と言いますか、常用の高さは100mmで一致していますが、
おっしゃる通り、下限値が路面モジュールとT-TRAKでは違います。
路面モジュールでは、KATOの高架線の高さである60mmでも使えるように、という経緯で、
60mmという長さが規格上残っていますが、全く使われておりません(100mm使用が原則)。
T-TRAKの70mmはなにが由来なのか、申し訳ありませんが不明です。また、FacebookのT-Trak Groupの投稿写真を見ていると、
海外では70mmの運用もあるようです。
17. 収納・運搬に良い容器はありますか?
奥行き210mmの標準直線:singleモジュールでしたら、
ゆうパック・箱(中)
(縦255mm×横315mm×高さ175mm)か、
佐川急便 エクスプレスBOX M (80)
(縦260mm×横350mm×高さ190mm)、
ヤマト運輸 クロネコボックス(8)
(縦230mm×320mm×150mm)、あるいは、
A4サイズのダンボール(※リンクは例:検索結果)
が使えます。
奥行き355mmの場合、 ゆうパック・箱(大) (縦315mm×横395mm×高さ225mm)か、 佐川急便 エクスプレスBOX L (100) (縦320mm×横420mm×高さ250mm)が使えそうです。 曲線モジュールは、扱いに困っていたのですが、100円ショップに売っていた、 B4サイズのダンボール(※リンクは例:検索結果) の長手だけを使って(要するに2個を組み合わせて一つの箱にした)、 専用箱を作ったところぴったりでした(B4サイズの長手方向は364mmなのでそれが入る箱の長手方向がぴったりでした)。 組モジュールは、衣装箱等を利用する方が多いです。 衣装箱等を利用の皆様は、車で運ぶのが前提なので、モジュールよりも大きければよい、という選び方のようです。 電車利用で二枚組:doubleを持ち運ぶには、前述の「ゆうパック箱」か「エクスプレスBOX」をつなぎ合わせて、 ぴったりサイズの箱を作るのが簡単ではないでしょうか? なお、シーナリーを取り外し式にすれば、「T-TRAKの概要」にあるように、板はトートバッグで持ち運べます。 18. 背景板(Skyboard)は必要ですか?
Lee氏が製作した、T-TRAK 原型モジュールには背景板がついていました。
2011年から2014年までのttrak.orgのwebページには、Skyboardは必須である、とい記載されていた時期もありました。
現在の規格にはありませんので必須ではないです。妨げる理由も無いので、付けたければどうぞ、といったところです。
※モジュールの奥行きには背景板(Skyboard)の厚みも含みます。注意してください。
19. DCC(Digital Command Control)は必要ですか?
アメリカのイベントで組み立てられる長大なモジュール式レイアウトでは、複数の列車を走らせる為に、DCCを使用しているようです。
規格上規定がありませんので、DCCはT-TRAKで必要ではありません。
一方で、妨げる理由も無いので、使いたければどうぞ、と言いたいところですが、DCCは従来からの直流システムとの互換に乏しく、使い方を間違うと、
Lee氏の「T-TRAKは、女性や子供でも参加でき、鉄道模型を広く広める為のもの」というコンセプトから外れることに注意してください。
日本型では、DCC対応済みのデコーダー搭載Nゲージ車両がメーカーから発売されるのは稀です。
また、電車/気動車主体の日本型では、特殊用途を除き、他を排除して押し通すほど圧倒的な利点がある制御方式なのか?をよく考えたほうがよいと、
個人的には思います。
20. 2015年にttrak.orgのwebページが大幅更新され、T-TRAKの規格も変わったようですが何故ですか?
理由は不明です(私が管理しているWebページではありませんので・・・)。2014年までは、「Lee氏考案のアメリカの規格」という点が前面に押し出されていました。
T-TRAK は、路面モジュールをヒントにしたという経緯があり、
路面モジュールにかかわっている日本人からすると、
ずいぶんな書き方だなぁ、という記述がありました(個人の感想です)。
2015年にWebページの管理者がT-TRAK Wikiの管理者でもあるVic McTee氏に変わったようで、
かなり客観的な書き方になったのと、互換性を保ちつつ、ルーツである路面モジュールを意識したT-TRAKの良さを引き出す規格に変更されたように見えます。
理由はわかりませんが、良いことではないでしょうか?
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