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A4パネルを利用したT-TRAKモジュール作成方法
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目次/リンク
このページは、主に「手軽に作成できるT-TRAKモジュールの例」を記載しています。 T-TRAKモジュール規格は[T-TRAK標準規格]と [T-TRAK規格へのよくある質問]のページを参照願います。 |
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ここでは、A4パネルを利用したT-TRAKモジュール作成方法をご紹介します。
「路面モジュールのように簡単に作成できるT-TRAKモジュールの製作記があっても良いのでは?」という話がきっかけです。
■ 用意するものA4パネル(art board)を利用したT-TRAKモジュールは、2000年にLee Monaco-FitzGerald氏に紹介した路面モジュールと、 それを見てLee氏が2001年に作成した最初のT-TRAKモジュールそのものであり、要するにT-TRAKモジュールの原型です。 木工工作無しに誰でも正確な寸法のモジュールを手軽に量産できる、 という利点にRMM路面モジュール推進委員会とLee氏はいち早く気付き、 規格を世に送り出しました。 以下、ルーツであるA4パネル(art board)を利用した、安価で手軽なT-TRAKモジュールの製作方法を記載いたします。
・A4木製パネル(※リンクは例:ユザワヤ)
・5 x 5mm 角材(210mm x 8本が取れる長さ) ・KATO複線直線レール(248mm x 1) 20-004 ・KATO複線フィーダー線路セット(62mm x 1) 10-023 ・KATOレイアウトボード用 釘 24-015 ・ゴム系接着剤又は木工用接着剤 ・脚用の六角高ナット(長ナット) /ボルト 4組とコニシ ウルトラ多用途SU 又は 脚用の鬼目ナット/ボルト 4組 又は イレクターパイプ・アジャスター・プラスチックジョイント(J-103) 4組
A4木製パネルと5x5mm角材
レール
■ 作成 1. ボードの作成
A4木製パネルの両側に210mmの長さに切った5 x 5mm角材4本を接着剤で貼り付けます。これで、約308mmのボードができます。
5x5mm角材はカッターナイフで筋をつけて折ればすぐに切断できます。
2. 脚
5x5mm角材切断※都合により鬼目ナットを先に取り付けています。
角材貼り付け※都合により鬼目ナットを先に取り付けています。
貼り付けた角材
脚を準備します。作例では、木製パネルの四隅に穴を開けて鬼目ナットを打ち込みそれを脚の受けとしています。
脚は約100mmのボルトです。鬼目ナットの穴を開けるのが少し手間なのと、ボルトがやや特殊なので、
六角高ナット(長ナット)とボルトの方が手軽です。高ナット使用例(ART FACTORY 城南島 鉄道模型モジュール LAYOUTAWARD] レイアウト制作のヒント Vol.2 アジャスターの取り付け方)。
※RMM MODELS 2009年08月号 特別付録
「はじめての路面モジュール」にも作成方法が記載されています。
3. KATO複線フィーダー線路の加工イレクターも過去の路面モジュールではよく利用されていましたが、 製作(パイプの切断)がたいへんなので、路面モジュールでは利用例が減っているように思えます。 。 イレクター使用例 ※RMM MODELS 2009年08月号 特別付録 「はじめての路面モジュール」にも作成方法が記載されています。 日本では、高さ100mmの運用しかないので、100mm用の脚があれば十分ですが、Facebookを見ていると海外では70mmでの運用があるようです。 「モジュールの高さは70mm-100mmの間で調整可能なこと」がT-TRAK 標準規格ですので、モジュールボードが薄く脚の調整範囲が狭い場合、 70mm用と100mm用の脚を用意して双方に対応できるようにするか、見た目が悪くなるのを承知の上で、 脚がボードを貫通するようにしておくのが規格上の正解です。 また、路面モジュール(の幕板)のように、 A4木製パネルの両側に長さ210mm高さ70mmの板を貼り、ボードの高さを70mmにする手もあります(四隅が70mmの必要はありません)。 幕板利用のメリットは脚を複数用意しなくて良いことで、欠点は保管場所が大きくなることです。 幕板が無いモジュールの欠点と利点はその逆です。 いずれにせよ、T-TRAKモジュールの寸法は「脚を含んだ高さで、70-100mmの間で調整できること」 が規格で、ボックス法:box methodによる箱状モジュール、路面モジュール式の幕板モジュール、作例のように脚を組みかえるor貫通させる のどれでも問題ありません。
鬼目ナット取り付け
脚(2種類用意の例)
脚の例※都合により線路取り付け後の写真です。
加工という程大げさなものではありません。複線フィーダー線路をそのまま使うと青白青白の電気配線になってしまうので、
片方のフィーダーの電線の左右を入れ替え、青白白青にします。
コネクタの加工が面倒な方は、片方のケーブルを一旦接続し、交差接続してください(この方が面倒だと思いますが)。
KATO複線フィーダー線路
↓
コネクタを分解
↓
左右を入れ替え
↓
青白白青に変更
[追記]
ホビーセンターKATOから発売されるモジュールセットには、内線用に配線を逆にしたコネクタが含まれます。
詳細はホビーセンターKATO T-TRAK ボードのページを参照願います。
4. 線路位置を決める
モジュールの手前から38mmの位置に、ユニトラック道床の端が来るように印をつけます。
5. フィーダー用の穴を開ける
現物合わせで、フィーダー用の穴をボードに開けます。カッターナイフで切るなり、ドリル + リーマーであけるなりしてください。
なお、A4木製パネルではなく、ベニヤ板から自作の場合、天板を厚くすると穴を開けるのが大変になるので4-5mm程度に留めた方が無難ではないかと思います。
また、フィーダーは、モジュール規格上、
必須です。
規格を理解した上でなんらかの事情によりあえてフィーダーをつけないモジュールを個人的に作成することには反対しません。
しかしながら、フィーダーをつけないモジュールは、
各モジュールにフィーダーが設置されており、様々な配置が容易で電気的なトラブルが少ない、
というT-TRAKの利点を損ねます。ビギナー向けの説明や解説であるならば、そのような規格から外れたことを行って欲しくないです。
6. 線路の取り付け
フィーダー用の穴を開ける
ゴム系接着剤と釘で線路を取り付けます。モジュールの長さが308mm。線路の長さが310mmですので、両端に約1mm線路が飛び出ます。
片方によってしまい、線路の一端がモジュールよりも奥まると、他モジュールと接続できなくなりますので注意願います。
■ 収納・運搬作成
線路の取り付け※架線柱のベースも取り付けています。
約1mm線路が飛び出るように設置する
ひとまず、これでT-TRAKモジュールはこれで完成します。
簡易的な作例
架線柱と鉄道柵を設置し、パウダーを撒き、耐水ペーパーを利用して道路らしきものを作成、手持ちのストラクチャーを並べてみました。 1からはじめて、所要時間、3-4時間といったところです。この例では、バラストを撒いた方が良いのでは?線路に着色した方が実感的では?ストラクチャーはただ並べただけでは?等 いろいろ思うことはありますが、数時間でこの程度のものはできるのがT-TRAKモジュールの利点です。 作成方法はいろいろあり、あくまでも例です。手軽な作例ととらえていただけるとありがたいです。
収納・運搬に便利な箱をご紹介いたします。奥行き210mmのモジュールの収納・運搬には
ゆうパック・箱(中)
(縦255mm×横315mm×高さ175mm)か、
佐川急便 エクスプレスBOX M (80)
(縦260mm×横350mm×高さ190mm)、
ヤマト運輸 クロネコボックス(8)
(縦230mm×320mm×150mm)、 あるいは、
A4サイズのダンボール(※リンクは例:検索結果)
が使えます。
■ 補足説明
製作にあたっては、
T-TRAKモジュール規格(日本語訳)、
T-TRAKモジュール規格へのよくある質問
も参照願います。
この記事を書きながら調べ物をしていると、ホビダスで北野工作所製の路面モジュール用レイアウトボードが 発売されていることに気付きました。これを購入すれば、1-2は省略でき、もっと手軽に作成できます。 [追記]
ホビーセンターKATOから標準直線:singleモジュール、二枚組:Double モジュールとコーナーモジュールが発売されています。
詳細はホビーセンターKATO T-TRAK ボードのページを参照願います(どういうわけか、レール位置を手前から37mmと記載していますが・・・)。
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